樹木解説
高さは5m程になるが、痩地では地面を這う。葉は対生し、時に3輪生し、長さ5-10cmの卵状楕円形で、先はとがり、ふちに細鋸歯がある。赤みのある葉柄をもつ。 7-8月、枝先に円錐花序をだし、小形で5弁の両性花多数と、その周囲に直径1-5cmの白い装飾化をつける。装飾花は萼片が花弁状に変化したもので3~5片ある。秋に近くなると、白かった萼が色づいて赤くなる。
15.06.23花と緑の振興センター |
14.04.17筑波実験植物園 |
11.06.24小石川植物園 |
12.08.14森林公園 |
樹名:ミナヅキ(水無月) |
12.08.14森林公園 |
09.08.01神代植物園 |
09.08.01神代植物園 |
小説の木々
比田さんは、小さな薄黄色い花をいっぱいつけた、低い灌木の小枝を折った。花はいい匂いがした。私は比田さんの手から小枝を取った。「なんて花?」「サビタ」と、比田さんは答えた。タともテともつかぬ発音をした。「押花をつくってやろう。うまいもんだぜ」帰りに気をつけて見ると、その花はあちこちにしろっぽく咲いていた。山城館の付近にもあった。私は比田さんが手折ったから、この花も眼につくようになったのだと思った。(「短編伝説(別れる理由)/サビタの記憶」原田康子)