ハイマツ(這松)

別名 
科属 マツ科マツ属
学名 Pinus pumila

性状
常緑低木
葉の分類
互生、単葉、針葉、線形
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形


14.04.15小石川植物園

樹木解説

高山帯に生え、高さ1-2mになる。若枝には赤褐色の短毛がある。古い樹皮は黒褐色。葉は短枝に5個ずつ束生し、長さ3-9cmの針状でかたい。6-7月に開花する。雄花は暗紫紅色、雌花は上部に1-2個が対生、または3個以上が輪生し淡紫紅色の卵状楕円形。球果は長さ3-5cmの卵状楕円形。翌年の9月に成熟し黒っぽい緑色になる。

14.04.15小石川植物園

14.04.15小石川植物園

14.04.15小石川植物園

10.02.14小石川植物園

16.07.31長野県千畳敷

16.07.31長野県千畳敷

16.07.31長野県千畳敷

16.07.31長野県千畳敷

小説の木々

「懸崖ヲ、斜メニ攀ジ登リ漸ク這松ノ平原ニ達シ、枝上ヲ伝フテ寸進尺退、時ヲ費ス約六時間ニ及ビ、積雪皚々タル一嶺上ニ出ズ」とあります。このように、生々しい実感は、ハイマツ帯を踏破した者でなければ分からないと思います。ハイマツは、その名の通り”這松”と書きますが、語源は”幹も枝も地面を這うようにして茂る松”、という意味からです。まことに的を射た呼称と感心するのですが、私なりにいま一つ付け加えておきましょう。ハイマツ帯をよぎるとき、”樹上を這いずらなければ越えられない松だから”と。(「慟哭の谷」木村盛武)