草花解説
草丈は1-2m。地下には短いがしっかりした地下茎がある。葉は細長く、根出葉と稈からの葉が多数つく。夏から秋にかけて茎の先端に長さ20-30cm程度の十数本に分かれた花穂をつける。花穂は赤っぽい色をしているが、種子には白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなる。種子は風によって飛ぶことができる。
|
|
|
|
小説の草花
藍子がしゃがんで、空き地の草を摘む。見ると、ねこじゃらしの他に、ススキも生えていた。この連休中に、十五夜が来る。母が藍子と一緒にお団子を丸めて作るのだと張り切っていたのを思い出して、ススキを数本、摘んだ。十五夜のお団子作りは、もともと、法子の、もう亡くなってしまった祖母が得意としていた。祖母の家の台所の、あんこを作るための小豆が煮える匂いと音を覚えている。(「琥珀の夏」辻村深月)
山に一歩入れば、暮れ時の木漏れ日が光り、濃い緑の針葉樹が林立して、乱生するススキの淡さが少女の微笑みのようにはかなげで艶っぽい。・・・秋の山里の美しさ。群生する薄いススキの美しさ。紅葉した雑木林の美しさ。常緑樹の森に低く尾を引くようにかかる雲の美しさ。(「腐葉土」望月諒子)