ニワトコ(庭常、接骨木)

別名
科属 スイカズラ科ワトコ属
学名 Sambucus racemosa ssp. sieboldiana

性状
落葉小高木
葉の分類
対生、複葉、1回奇数羽状複葉、切れ込みなし、鋸歯あり
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形


22.04.07小石川植物園

樹木解説

高さは3~6mになる。若い枝は淡緑色から淡褐色で古い枝は樹皮が縦に裂けて灰褐色になる。コルク質が発達する。葉は奇数羽状複葉で、小葉は2から3対あり、長さは5~15cmの長楕円形または広楕円形で、先端は尖り、基部は円形、ふちには細かい鋸歯がある。4~5月若葉と同時に本年枝の先に長さ3~10cmの円錐花序を出し、淡黄白色の小さな花を沢山つける。花冠は直径4~5mmで筒部はごく短く先端は5深裂して反り返る雄しべは5個、雌しべは1個でともに短い。萼片は5個。花序は無毛。果実は直径3~5mmの卵球形で赤く熟す。

09.05.23小石川植物園

16.09.30小石川植物園

10.06.12小石川植物園

11.03.04小石川植物園

17.03.18小石川植物園

11.04.14小石川植物園

11.04.14小石川植物園

11.05.14新宿御苑

小説の木々

斜面の一画だけ杉が一本も生えておらず、原っぱのようになっている。鳥が種も運んだんだろうか、あちこちから低木も生えている。つやつやした緑の葉をつけた木は、人工的に整然と並んだ杉とちがって、とてものびやかだ。俺の腹ぐらいまでしか樹高がないのに、薄黄色の小さな花を鞠みたいに枝先に咲かせている木があった。花群を支える部分が暗い赤で、コントラストが目を引く。「きれいですね」「ニワトコやな」とヨキが言った。言ったそばから、まだ細いニワトコを根もと近くから斧で叩き切った。(「神去なあなあ日常」三浦しをん)