ミヤコワスレ(都忘れ)

別名 野春菊(ノシュンギク)、東菊(アズマギク)
科属 キク科ミヤマヨメナ属
学名 Gymnaster savatieri

性状
多年草
葉の分類
互生、単葉、広葉、切れ込みなし、鋸歯あり
類似
備考
ミヤマヨメナの園芸種。瀬戸の乙女、江戸紫、浜乙女などの品種がある。
参考:野に咲く花/山に咲く花/高山に咲く花(山と渓谷社)

草形

11.05.20赤塚植物園

草花解説

草丈は20-45cm。根出葉はロゼット状で長い柄があり、開花時にも存在する。葉身は長楕円形で、時には卵状楕円形の場合があり、その大きさは長さ3.5-6cm、幅は2.5-3cm。先端は鋭く尖るかまたは鈍く尖り、縁には荒い鋸歯がある。また葉質は柔らかく、その両面には細かな毛がある。花期は5-6月、茎は上部で枝分かれをし、3-5個の花をつける。花色は紫青、青、白、ピンクなど多種。

11.05.20赤塚植物園

11.05.20赤塚植物園

11.05.20赤塚植物園

22.05.18新潟県能生

小説の花々

父とともに河原を後にする。堤へ上がりかけたところで、母の花畑の中に見慣れぬ花があるのに気づいた。「お父さん、あの紫の花は?」黄色い管状花を軸に、紫紺色の花弁が凛としたたたずまいを見せている。「ああ。ミヤコワスレだ。母さんと花屋でいっしょに買った」花言葉は、また会う日まで。咲和子に向けた言葉なのか、それともまさか父より先に亡くなることを予感したのか。(「いのちの停車場」南杏子)