ダケカンバ(岳樺)

別名 ソウシカンバ
科属  カバノキ科カバノキ属
学名 Betula ermanii

性状
落葉高木
葉の分類
互生、単葉、広葉、切れ込みなし、鋸歯あり
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形

14.06.13栃木県日光市

樹木解説

高さは普通10-15m、大きいもので30mになる。樹皮は灰褐色または赤褐色を帯び、紙状にはがれる。葉は長さ5-10cmの三角状卵形または広卵形で先はとがり、基部は円形または心形。ふちには不揃いの重鋸歯があり、側脈は7-12対。表面は無毛、裏面は主脈の基部に褐色の毛がある。5月頃、雄花序は長枝の先から尾状に垂れ下がり、黄褐色で長さ5-7cm。雌花序は長さ2-3.5cmの短円柱形で、短枝の先に1個ずつ直立する。堅果は長さ2-3cmの広倒卵形で翼は堅果より幅が狭い。

12.08.25蓼科

12.08.25蓼科

14.06.13栃木県日光市

12.08.25蓼科

12.08.25蓼科

10.10.31上高地

09.11.15上福岡

09.11.15上福岡

補足

 

シラカバ

ダケカンバ 備考
樹皮

白色で薄い紙状に剥がれる

灰褐色、淡褐色で紙状に剥がれる  

葉身5-9cm、幅4-7cm、1-3.5cmの葉柄、長枝互生、短枝2枚束生

葉身5-10cm、幅3-7cm、1-3.5cmの葉柄、長枝互生、短枝2枚束生  
葉の基部

広いくさび形か切形

円形、やや心形(ハート型)


葉形

三角状広卵・卵状菱形

三角状広卵・広卵形


葉縁

重鋸歯、まれに単鋸歯

不整の重鋸歯


側脈

5-8対 

7-12対  
果穂 3-5cm、垂れ下がる 上向きにつく


葉の光沢 殆ど光沢無し やや光沢

小説の木々

一千万か、とつぶやきながら、千秋は頬杖をついてガラス戸の向こうに目をやる。庭に植えられたひょろひょろとしたダケカンバの枝越しに見えるのは、隣のリゾートマンションの壁だ。霧がゆっくりと山から下りてきて、辺りを乳白色に変えていく。ダケカンバの葉がたちまち濡れて、雫をしたたらせる。(「コミュニティ/絆」篠田節子)