コナラ(小楢)

別名 ホウソ
科属 ブナ科コナラ属
学名 Quercus serrata

性状
落葉高木
葉の分類
互生、単葉、広葉、切れ込みなし、鋸歯あり
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形

08.12.06森林公園

樹木解説

高さは15-20mになる。樹皮は灰黒色で縦に不規則な裂け目がある。葉は有柄で互生し、長さ5-15cmの倒卵形または倒卵状長楕円形。先は鋭く尖り、基部はくさび形または円形で、ふちには鋭い鋸歯がある。裏面には星状毛と絹毛があり灰白色。4-5月開花する。雄花序は長さ6-9cmあり、本年枝の下部に多数垂れ下がる。雄花は黄褐色で小さく、花被は5-7裂し、雄しべは4-8個ある。雌花序は短く、本年枝の上部の葉のわきから出て総苞に包まれている。堅果は1.5-2cmの楕円形または円柱状楕円形で、下部は小さな鱗片状の総苞片が瓦状にびっしりついた殻斗に覆われる。

11.01.26森林公園

09.07.11森林公園

14.04.07川口グリーンセンター

09.08.13高尾山

10.10.08森林公園

10.11.11赤塚植物園

12.04.24森林公園

12.04.24森林公園

小説の木々

ならの葉のなかに、銀の太陽があった。ふと顔をあげた野口は、光のまぶしさで、まばたいてから、それを見なおした。光がじかに目にあたるのではなかった。光は葉のしげりのなかに宿っていた。・・今日の夕方は、ならの葉がしずまりかえっていて、しげる葉のなかの光も静かであった。「ううん?」と、野口は声にも出た。薄暗い空の色に気づいたからである。太陽がまだならの高い木立のなかほどにある空の色ではなかった。日が今沈んだような色であった。ならの葉のなかの銀の光は、木立の向こうに浮ぶ小さな白雲が、入日を受けてかがやいているのだった。木立の左に遠い山波は淡い紺一色に暮れていた。(「掌の小説/白馬」川端康成)