センリョウ(千両)

別名 
科属 センリョウ科センリョウ属
学名 Chloranthus glaber

性状
常緑低木
葉の分類
対生、単葉、広葉、切れ込みなし、鋸歯あり
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形


09.11.03小石川

樹木解説

高さは50-80cmになる。葉は互生し、長さ6-14cmの長楕円形で先はとがり、ふちにはあらい鋸歯がある。薄い革質で光沢がある。6-7月、茎の先に2-3個の短い穂状花序をだす。花は花被がなく、子房の横に黄色い雄しべが1個つく。果実は直径5-6mmの球形で赤色に熟す。

15.12.25上福岡

09.11.09分倍河原

15.12.25上福岡

11.07.02上福岡

小説の木々

渡り廊下のなかほどで、渡り廊下と90度をなしている職員室からの廊下を、河村が歩いてくるのに気づいた。腕時計を見ていた彼は隼子には気づかなかった。隼子は簀の子から地面におり、センリョウの陰に隠れて、待った。いちばんいっしょにいてほしいときに、いちばんいっしょにいてはならない人間が、一組のほうへ行き過ぎるのを。センリョウの葉のぎざぎざと赤い実のつぶつぶの、なにも知らなさが、隼子をよけいにひとりきりにした。(「ツ、イ、ラ、ク」姫野カオルコ)