デイゴ(梯梧)

別名 
科属 マメ科デイゴ属
学名 Erythrina veriegata

性状
落葉高木
葉の分類
互生、複葉、三出複葉 、切れ込みなし、鋸歯なし
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形


14.03.28新宿御苑温室

樹木解説

高さは10-15m。幹や枝に太い刺がある。葉は葉柄の長い3出複葉で互生する。頂小葉は長さ4-10cmの菱形状広卵形、側小葉は三角状広卵形。4-5月、葉より早く枝先に長さ20-30cmの総状花序をだし、長さ5-8cmの蝶形花を密に開く。花は朱色で花序の基部から咲く。旗弁は狭卵形で大きく他の花弁は小さい。豆果は長さ約30cmの鎌形。

13.02.28新宿御苑温室

13.02.28新宿御苑温室

14.03.06新宿御苑温室

22.04.07小石川植物園

補足

失った六年間を取りもどすには、さらに六年間が必要なのだろうか。照光はいずれ時間が解決してくれることにすべてを託していた。その年の夏、デイゴの花が咲きみだれるなかを、美津子たちはY町にできたこの新しい家に引っ越してきた。・・・「六年間の空白は、一生かかっても取り返せないかもしれない」いま城間家がそれを味わっていた。明と暗、どこで二つの家族を色分けしてしまったのか。もう一度出発点に戻るには、十二年という時間は途方もなく遠い距離だった。やがて美津子は東京に旅立っていく。「社会に出て大人になればまた考え方も変わるかもしれないな」照光は、わが子の新しい出発に、もう一度自らの希望をつなぐかのように言った。城間家の庭先に植えられたデイゴの花が、夏の終りを告げるかのように、この年も真っ赤な花びらを広げていた。(「ねじれた絆」奥野修司)