ジンチョウゲ(沈丁花)

別名 
科属 ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
学名 Daphne odora

性状
常緑低木
葉の分類
互生、単葉、広葉、切れ込みあり、鋸歯なし
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形


12.04.09上福岡

樹木解説

高さは1-1.5mになる。樹皮は暗褐色。葉は互生し、長さ5-10cmの倒披針形でふちは全縁、厚い革質で光沢がある。3-4月、枝先に芳香のある花を10-20個頭状につける。花に花弁はない。萼は肉質の筒型で先が4裂して広がり、花弁のようにみえる。外側は紅紫色で無毛、内側は白色。雄しべは8個あり、萼筒の上部に4個ずつ上下2段につく。雌雄異株。果実は直径約1cmの楕円形で赤く熟す。

09.01.04上福岡

09.02.18五反田

10.03.06小石川

09.02.22ふじみ野

09.02.18五反田シロバナジンチョウゲ

10.03.06小石川

10.03.06小石川

10.03.06小石川

小説の木々

「着いたよ、お父さん」私は深呼吸した。沈丁花の甘く酔わせる芳香が鼻孔をくすぐる。嗅いでいると、闇の視界いっぱいに手鞠状の花が咲き誇った。(「闇に香る嘘」下村敦史)

冬の朝、沈丁花が咲いていた。三つ。俺と唯と赤ん坊。白い息を吐きながら花を見た。ばかばかしいほどに美しかった。冷たく冷え切った朝だった。寒さに震えていたが辛くはなかった。凍えながらも満ち足りることができる。こんな日が来るなど想像もしなかった。(「オブリヴィオン」遠田潤子)