樹木解説
高さは4mほどになる。葉は枝先に集まってやや輪生状に互生。葉身は長さ10-15cmの狭長楕円形で革質。表面は無毛で光沢がある。裏面は伏毛が薄く一面に生え、銀白色から淡褐色になる。葉柄は2-2.5cm。5月頃、枝先に紅紫から白色の花が多数横向きに咲く。花冠は直径約5cmの漏斗形で先は7裂する。雄しべは14個。花柄は2-2.5cm。朔果は円柱形で長さ1.4-2cm。
11.05.05小石川植物園 |
11.05.05小石川植物園 |
14.04.15小石川植物園 |
14.04.15小石川植物園 |
小説の木々
樹林に囲まれた尾根を一時間も登ると、若い医学班のパーティは足早に相当先に行ってしまい、姿も見えない。ちょうど石楠花の花盛りで、大きい白い花を道端にいっぱいに群落させて眩ゆいばかりである。森林限界を出たが、以前霧は深い。周囲の山は、乳白にけむってまったく視野になかった。(「谷川岳に逝ける人びと」安川茂雄)
補足
ホンシャクナゲ | ツクシシャクナゲ | アズマシャクナゲ | ||
花冠 | 直径5cmで7裂 | 直径4-5cmで7裂 | 5裂 | |
葉裏 | 銀白色-淡褐色 | 褐色の長い線毛が密生 | 灰褐色の軟毛が圧着 | |
雄しべ | 14個 | 14個 | 10個 |