日本特産の常緑針葉樹。高さは大きいものは40mになる。若枝には灰黒褐色の軟毛がある。葉は長さ2-3.5cmで、若木の葉は先が深く2裂すし、老木では円形か凹形。5月頃開花し、雄花は黄緑色、雌花は緑色。球果は長さ10-15cmの大形の円柱形で、はじめ緑色、10月頃成熟し灰褐緑色になる。

子どもたちの明るい笑い声が聞こえる。木立ちのむこう、アーチ型の大きなガラス窓に純白のドレスの少女やスーツ姿の少年が見えた。恰幅のいいタキシード姿の白人たちがシャンパングラスを片手に談笑している。モミの樹のクリスマスツリーの横に色鮮やかなプレゼントの箱が積まれ、白いクロスを張ったテーブルに七面鳥の丸焼きや大きなケーキがでんと置かれている。クリスマスクラッカーがポンポン鳴り、女も子供もキャーキャー騒ぐ。隣の洋館ではグランドピアノを演奏する娘もいる。（「彷徨う刑事」永瀬隼介）