草花解説
草丈は1m程になる。根元で枝分かれした多数の茎が束になり、茎の先の方まで葉をつける。葉は互生し、玉蜀黍に似た線状の披針形。長さは30-60cm、幅は2-4cmで先が尖り、縁はざらつく。葉鞘から顔を出した花茎の先端に丸い雌花がつき、その先から雄花の束がのびる。雌花は熟すると、表面が非常に固くなり、黒くなって表面につやがある。熟した実は、根元から外れてそのまま落ちる。
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小説の草花
雲が切れて月が明るくなった。水面が輝き、ジュズダマが揺れているのが見えた。乾いた濃い紫色の実がカラカラと鳴るような気がした。子供の頃、父とジュズダマでネックレスを作って遊んだ。父と大原がなぜ川に落ちたのか。父が自殺しようとしたわけでも、争った挙げ句に川に落ちたのでもない。もしかしたらー。(「銀花の蔵」遠田潤子)