ヤマハギ(山萩)

別名 
科属 マメ科ハギ属
学名 Lespedeza bicolor var. japonica

性状
落葉低木
葉の分類
互生、複葉、三出複葉、切れ込みなし、鋸歯なし
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形

10.09.09神代植物公園

樹木解説

高さは約2mになる。枝はほとんどしだれない。葉は三出複葉、小葉は広楕円形または広倒卵形で先は円形。6-9月、葉の脇から長い総状花序を出し、紅紫色で長さ1.3-1.5cmの蝶形花を開く。萼は4深裂し先は長く尖る。豆果は長さ約1cmの平たい楕円形。

12.09.04東京都薬用植物園

12.09.04東京都薬用植物園

09.09.20神代植物公園

10.09.09神代植物公園

小説の木々

夏の暑さはうすらぎ、山間部には山萩の紅紫色花弁がひらきはじめていた。好天の日が多かったが、雷鳴がとどろき稲妻が走って驟雨が町を白く煙らせる日もあった。(「破獄」吉村昭)

萩の花が、薄紅色の霞のように築山の一角を染めている。彼岸を二十日あまり過ぎたというのに、今年は秋が遅い。・・・闇の中に、露を含んだ萩が重たく枝を垂れ、薄の穂は濡れたように光り、鮮紅色の河原撫子が咲き乱れていた。おびただしい数の秋草が、闇を埋めつくして一陣の風に揺れた。(「愛逢い月/秋草」篠田節子)