西国札所巡り第二回

西国札所京都を中心に歩く(平成21年3月27日~29日)

京都は桜の時期である。前週開花宣言が出たので絶好の日程かと思いきや、その1週間がやけに寒くて桜の開花が足踏みした。少々強行軍になるが、各寺とも拝観時間が決まっているので、無理もできない。巡礼と樹木散策も兼ねているので、歩きながら道草をしながらの巡礼旅である。

第二十二番補陀洛山総持寺(ふだらくさんそうじじ)

09.03.27大阪府茨城市平成21年3月27日(金曜日)16:45-17:00
京阪京都線総持寺駅下車、駅から徒歩5分。拝観料なし、拝観時間8:00-17:00。
16:30総持寺駅前で待ち合わせ。本尊は千手観世音菩薩、本堂は豊臣秀頼が再建したといわれている。総持寺は料理信仰、包丁の寺として知られている。山蔭流包丁式とは、食材に直接手を触れずに箸と包丁だけでさばく伝統の技で4月18日には全国から料理人が集まる。ここも石段の上に建つ山門からして立派で、京都の寺は総じて立派である。ここは拝観料を取らないが、拝観料(入山料)が有料のところも多い。般若心経を唱え、朱印をもらう(朱印はどこも300円)。今回27日の時間に余裕ができたら回ることにしていたので、総持寺を回ることができて一つお寺を稼いだ気分。総持寺駅前で早めの食事を摂り、今夜の宿である宇治に向かう。

山門と桜

淡いピンクの桜

ぽってりと重量感の桜

モミジの新芽

第十番明星山三室戸寺(みょうじょうざんみむろとじ)

09.03.28京都府宇治市平成21年3月28日(土曜日)8:30-8:50
京阪宇治線三室戸駅から徒歩15分(宇治駅からでも徒歩30分程度)、拝観料500円、拝観時間8:30-16:30。
宿を早めの7時過ぎに出て、近くにある宇治平等院へ行くが、まだ開いていない。少し周りを歩くと鳳凰堂が見える場所があり、これで我慢した。宇治川の宇治橋を渡り、歩いて三室戸寺まで行くが徒歩でも30分で着いてしまった。拝観時間が8:30なので約30分待たされる。本尊は千手観世音菩薩。ここは花の寺としても有名で、本堂前にはハスを植えた大きな鉢が並び、ハスの花が咲く夏には赤、ピンク、白のハスの花で本堂前が彩られる(ただし、このときは工事中であったが)。山門を抜けると右手にあじさいの木もたくさん見える。あじさいの咲く時期になったらさぞやと思う。朱印をもらって三室戸駅に戻る。

平等院鳳凰堂

宇治側沿いの桜

ゲンカイツツジ

シャクナゲ

第十一番深雪山上醍醐准胝堂(みゆきさんかみだいごじゅんていどう)

09.03.28京都府京都市平成21年3月28日(土曜日)10:00-10:45
地下鉄東西線醍醐駅から徒歩10分(上醍醐へはさらに徒歩1時間)、拝観時間8:30-17:00。
本尊は准胝観世音菩薩、吉永小百合を起用して醍醐寺の桜を宣伝しているせいか、地下鉄醍醐駅からもう人・人・人の波である。醍醐駅から9:40臨時バスが出ていたのでこれに乗る。確かに醍醐寺はシダレサクラを中心に満開、しかし拝観場所が三箇所に別れすべて別料金で一人1,500円、今回は桜見物が主でないので高い拝観料はパスして、塀の外からちらちら中を覗きながら上醍醐に向かう。上醍醐への参道は険しく、西国札所随一の難所という。ところが上り口にある女人堂まで行くと上醍醐は上れるが准胝堂は昨年の落雷で焼失とか。仕方なく上るのは諦めて、女人堂で納経し、朱印をもらう。またバスで醍醐駅まで戻り、六地蔵でJRに乗り換え次の東福寺駅に向かう。

仁王門(?)前の桜

シダレ桜

山桜

覗き見の五重塔

第十五番新那智山観音寺[今熊野観音寺](しんなちざんかんのんじ)

09.03.28京都府京都市平成21年3月28日(土曜日)12:00-12:30
JR東福寺駅から徒歩15分、拝観料なし、拝観時間8:00-17:00。
降りた駅が東福寺で、なんとなく地図も東福寺の奥のように記憶していたのでまず東福寺へ行ったがこれが間違い。急遽人に聞きながら観音寺に方向変更。しかしこれがどうもぴんとこない。行ってみれば泉涌寺(せんにゅうじ)の中の一つの寺、やはり京都の寺は大きい。醍醐寺で稼いだ余裕の半分を使ってしまい「しっかりしてよ」とお叱りを一発。本尊は十一面観世音菩薩、この観音は頭の観音様と呼ばれ、知恵授け、頭痛に悩む者にご利益があるとかで、ボケ封じを祈願する人も多い。次は京阪東福寺へ戻り12:43発で、そのまま京都五条の京都の真ん中に出る。

やっとたどり着いた

弘法大師を祀る大師堂

総檜造りの多宝塔

ヒサカキの花

第十七番補陀洛山六波羅蜜寺(ふだらくさんろくはらみつじ)

09.03.28京都府京都市平成21年3月28日(土曜日)13:00-13:15
京阪本線京都五条駅から徒歩8分
拝観時間8:00-17:00、拝観無料
京阪東福寺発が12:43、京都五条に12:50着。門はなく石欄で囲っただけで道路から本堂が見える。門を入るとすぐ右手に朱色の本瓦葺寄棟造りの本堂が建つ。本尊は十一面観世音菩薩。大きな寺ばかりの京都では珍しくこじんまりしている。六波羅蜜寺は比較的簡単に済ませた。次はこの近くにある清水寺であるが、ここは混んでいるのは間違いないと少し腰をすえ、近くの蕎麦屋に行くがここも満杯。仕方なくお好み焼屋に入り酒を飲む。隣に3人ロシヤ人が座り、見ていると器用にお好み焼を食べていた。

山門はない

縁結びの観世音菩薩

レンギョウ

カゲツ(金のなる木)

第十六番音羽山清水寺(おとわさんきよみずでら)

09.03.28京都府京都市平成21年3月28日(土曜日)14:20-15:00
京阪本線京都五条駅から徒歩20分(六波羅蜜寺から10分)、拝観料300円、拝観時間6:00-18:00(土日祝日は18:30)。
遅い昼食を摂り混雑は覚悟で、参道は人の波に逆らわず清水寺に上る。今はライトアップされ、夜間特別拝観も実施している。本尊は十一面千手千眼観世音像。ここは人も多いが広い。清水の舞台は江戸初期に再建されたもので、広さは百数畳分、高さは13m、実際にここに立つと随分高く感じる。この前来たのは中学の修学旅行以来であろうか。3本の筧を流れる音羽の滝は万病に霊験ありと言われるが、人も多く巡礼旅なのでパスする。さて、今日は京都市内のあと二つの寺に急ぐ。

桜は満開

三重塔と舞台

山桜

朱塗りの西門