四国札所巡り第四回(2日目)

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第三回に続いて、歩き止めの第三十九番延光寺(宿毛)の続きから、いよいよ菩提の道場愛媛県へ。四国遍路後半に突入である。

 朝食6時、薄暗い6時半には宿を出発。途中コンビニで昼食のお握りを買い、少し行くと松尾峠の山道に掛かる。今回の行程では峠越えが多い。松尾峠への道から降りかえれば宿毛の街、その先には宿毛湾が見渡せる。肌寒いが歩くと汗が出始め、フリースを脱ぎ、2時間も歩くと松尾大師跡がある松尾峠(標高300m)に着く。ここからが愛媛県で、峠道を下り松尾大師を通り抜け愛南町に入る。愛南町では町興しか遍路トイレが整備され気持ちが良い。56号線に沿って昼過ぎ僧都川を渡り第四十番観自在寺に到着。

12.11.16 松尾峠への道から

12.11.16 松尾大師跡

12.11.16 松尾大師

12.11.16 僧都川を渡るとすぐ

第四十番平城山観自在寺(へいじょうざんかんじざいじ)

12.11.16 第四十番観自在寺平成24年11月16日(金曜日) 天候 晴れ
延光寺より徒歩25.8km(宿から10.8km)
 観自在寺は807年、桓武天皇の死後その皇太子であった平城天皇の勅願寺として弘法大師によって開設された。高知を終えここからが愛媛の札所である。観自在寺は四国霊場の裏関所とも呼ばれ、第一番霊山寺からもっとも遠い寺である。髭面の名古屋さんも少しあとに到着。ここで今朝買ったお握りで昼食。阪急交通の団体が来た。話からどうも大坂、名古屋からの逆打ち遍路団体のようだ。今日は足摺まで行くという。折角なので相乗りしてガイド(先達)の張りのある声にあわせて経を読む。晩秋の陽射の中に読経の声が響く。

12.11.16 本堂

12.11.16 大師堂

12.11.16 宝聚殿

12.1.16 お忘れポックリ地蔵

 さて今日のお参りは観自在寺の一寺のみ。初日ということで足も快調で、ここまで来れば宿まであと10kmと宿のある柏に向かう。あちこちにクロガネモチの赤い実が良く目立つ。菊川辺りで何のイベントか分からなかったが、餅を撒いていた。「お遍路さ~ん」という声で振り返ると、一人のおじさんがそれぞれに餅が3,4個が入った袋を4つも接待だといってくれた。搗き立てでまだ柔らかい。一袋は歩きながら食べたが、数日すれば固くなるのでどうしようかと少々困った。菊川を過ぎると左手に海が見え始める。民宿ビーチの前にお接待のミカンがあったので有難く頂き喉を潤した。

12.11.16 松尾芭蕉の句碑

12.11.16 クロガネモチ

12.11.16 アメリカデイゴ

12.11.16 内海に夕陽が沈む

12.11.16 柏・かめや旅館<後記>16時過ぎに今晩の宿のかめや旅館に到着。女将が出てきて「アレッ?」という。どうやら予約をしていたことを忘れていた様子。「いつもは予約はきちんと書いてあるのに・・・」、オイオイ勘弁してよね。幸いシーズンオフで空きはあるし、料理屋も兼業しているので心配はなかったが、一ヶ月前の予約でこちらもこれからが不安になる。部屋は次の間がある広い部屋。前日の髭面の名古屋さんと、今日宿毛から来た加島さんと同宿。加島さんは34歳の現役で数日の休みをとっては歩いているとのことで4年前から始め今回8回目の区切り打ち、結願はいつのことやらという。明日は天候が崩れる予報である。
総歩数「51,647歩」30.9km(7時間32分)