四国札所巡り第四回(9日目)         

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第三回に続いて、歩き止めの第三十九番延光寺(宿毛)の続きから、いよいよ菩提の道場愛媛県へ。四国遍路後半に突入である。

第五十二番瀧雲山太山寺(りゅううんざんたいさんじ)

12.11.23 第五十二番太山寺平成24年11月23日(金曜日) 天候 曇り一時雨
石手寺より徒歩10.7km
 天気は少し崩れてきて曇り空、途中一時雨。朝食が7時からなので今日は少し出発が遅いが時間もあるのでしっかり朝食を頂いた。前回帰りに寄った道後温泉本館を横切り松山市街を離れる。太山寺への道は三つあるがとりあえず遍路道標に従って進む。途中天空さんに追いついて一緒に歩いた。太山寺では桃李庵の宿泊客5名が揃い、お参り後休憩所であんこ餅とお茶のお接待を受ける。天空さんの今夜の宿が決まっていないというので浅海にあるコスタブランカに電話すると廃業したとのこと。しかたなく少々高いが北条の太田屋(素泊まり5,000円)にするという。仕事をして溜めた金を持って今回通し打ちをしている外人にとっては厳しいものものがあるという。

12.11.23 本堂

12.11.23 大師堂

12.11.23 鐘楼内の地獄絵

12.11.23 境内にある休憩所

第五十三番須賀山円明寺(すがざんえんみょうじ)

12.11.23 第五十三番円明寺平成24年11月23日(金曜日) 天候 曇り
太山寺より徒歩2.6km
 今回最後の寺、第五十三番円明寺である。ここで桃李庵5人組は、天空さんと長谷川さんは歩きで先へ、安さんは電車で先に、我々は電車で松山に出て帰宅。それぞれに別れを告げあった。伊予和気駅はここから5分くらい、ちょうど来た列車の飛び乗って松山に向かった。松山駅で昼食を済ませ、多機能トイレに入り、下着から上着まで着替え、夕刻の飛行機に乗るため松山空港に向かう。遍路旅なので観光旅行ではないが、女房は職場に買って帰る土産を駅、空港で物色。自宅に帰りついたのは8時半。通し打ちの方には敬服するが、やはり家に帰り着くとほっとする。さっそく風呂に入り、しばらく控えていた酒を飲む。

12.11.23 中門

12.11.23 本堂

12.11.23 大師堂

12.11.23 JR松山駅

12.11.23 外人遍路尼<後記>遍路道は山道、車道、海沿いの道と様々であるが、今回は随分峠越えをしたように思う。次回は来年春まだ浅い3月に歩くつもりである。瀬戸内海を見ることができるであろう。少々浮腫んだ足を恨めしく思いつつ今回の旅を終える。
総歩数「28,372歩(17.0km)」4時間13分
 今回は若い頃から肉、魚を食せず長野の寺で修行を続け、また、旅費を溜め、袈裟姿で遍路通し打ちを続けるアメリカ人の尼さんと数日行程をともにできたことは楽しい思い出であった。また、歯長峠口の遍路休憩所で昨年泊まった民宿遊庵のご夫婦にまさに「その日、その時、その場所」で偶然再会できたことは、身が震えるくらい驚きであった。江戸幕府の大老でもあり、茶人でもあった井伊直弼が「そもそも茶の交会は一期一会といいて、たとえば幾たび同じ主客と交会するも、今日の会は再び帰らざることを思えば、実にわれ一世一度の会なり」毎日顔を合わせる、夫婦、親子、友人であってもその一瞬一瞬は一度だけであり、相手を思いやり、出会えたことを感謝しなさいということであろうか。