四国札所巡り第六回(1日目)

2日目3日目4日目5日目6日目7日目8日目

区切り打ち六回目、予讃線みの駅、第七十一番弥谷寺の続きから。今までの長い道のりを越え、最後の一国香川県(讃岐)涅槃の道場。四国遍路もいよいよ結願である。

13.10.31みの駅から秋空の遍路平成25年10月31日(木曜日) 天候 晴れ時どき曇り
第70番本山寺より徒歩約9km辺り
2ヶ月前に一番安い特割を予約し、13時少し前高松空港に降りたった。高松駅のホームに入ると、この風景には記憶があった。学生時代に四国旅行をした帰り道、このホームでうどんを食べた。なにしろ数十年前だから店も違っているだろうが、乗り換えの時間もあまりなく、懐かしくここで昼食のうどんを頂いた。快速でみの駅に向かう途中、向かいに座った二人の老人が「アレッ、アレッ」と騒いでいる。鈍行と間違えて、降りる駅を通り過ぎていったようだ。のんびりしたものである。3時過ぎ、前回歩き止めした予讃線「みの」駅に降り、無人の駅舎で靴紐を締め直し、白衣、菅笠を身に着け、いよいよ最後の区切り打ち、第6回目四国遍路の旅を再開した。今日は前回そのまま歩き続けたのとほぼ時間帯の行動で、第71番弥谷寺に参り、いやだに温泉泊の予定である。爽やかな秋風と、ぼちぼち夕刻の気配が漂うみの駅から出発すると、「さあ、いよいよ結願の旅だ」と勇む気持ちに足も快調に進み、道は自然に遍路道に戻る。道端には遍路道らしく石碑や地蔵尊が見えてきたり、関東ではとっくに散った金木犀があちこちに橙色の花を見せている。途中今晩の宿に荷物を置いて寺に行くつもりが、大師の湯がいやだに温泉であることを知らず、いやだに温泉を探し見当たらずそのまま荷を抱えて寺に向かうことになった。

13.10.31近代化した高松駅

13.10.31予讃線みの駅

13.10.31再び遍路道へ

13.10.31道端の地蔵尊

第七十一番剣五山弥谷寺(けんござんいやだにじ)

13.10.31弥谷寺仁王門平成25年10月31日(木曜日) 天候 晴れ
第70番本山寺より徒歩11.3km、みの駅から3kmくらい
 16時頃、第71番弥谷寺山門に到着。標高382mの弥谷山南麓にある。仁王門から370段の石段が続き、石段の脇には古い墓石や五輪塔が点在している。本堂へは、さらに170段上りきると岩山にとり囲まれるように佇んでいる。振り返れば、讃岐平野を見渡すことができ、爽快な気持ちにさせるが、リュックを背負ったまま一汗かくことになった。大師堂では堂内で読経し、内部を見ることができる。大師堂の奥にある獅子が口を開いたかのような岩窟で、弘法大師が7歳の頃学問に励んだとされて言われている。岩壁には、大師が刻んだとされている磨崖仏がある。
 途中車遍路のご夫婦と一緒になったが、今晩の宿をまだ決めていないというので、いやだに温泉大師の湯の電話番号を教えてあげた。夕陽が山の端へ沈む頃、いやだに温泉に到着した。

13.10.31寺内の長い石段

13.10.31振り返れば眼下に

13.10.31弥谷寺本堂

13.10.31魔崖仏

13.10.31大師堂

13.10.31大師堂は堂内で読経

13.10.31大師堂内

13.10.31道の駅ふれあいパーク

13.10.31いやだに温泉<後記>今晩は公営の温泉宿いやだに温泉大師の湯。道の駅ふれあいパークみのと同じ敷地内にある。四国遍路で温泉に泊まるのは初めてだが、公営が故に融通は利かない。一泊二食付で一部屋二人使用で7,875円。朝食は7時からという。朝食が7時は遍路には遅すぎるので、朝食を外してもらい7,140円に。朝はもちろん宿の職員はいないので、警備員に鍵を返して欲しいとのこと。連絡先を教えたご夫婦も泊まっていた。明日はゆっくり8時頃出発するとか、74,5番辺りで追いつくのではと思う。風呂はサウナ、ジャグジーもついており、トイレも綺麗で設備はよいが、遍路気分とは程遠い。せめて温泉気分で夜は2度風呂に入った。
(総歩程)13,416歩、8.0km、2時間8分