四国札所巡り第四回(3日目)

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第三回に続いて、歩き止めの第三十九番延光寺(宿毛)の続きから、いよいよ菩提の道場愛媛県へ。四国遍路後半に突入である。

12.11.17 朝から雨平成24年11月17日(土曜日) 天候 雨のち曇り 
観自在寺より徒歩10.2km
 朝起きると雨の音、天気予報通り。遍路旅で雨は承知の上とはいえ気が滅入る。おまけに電池切れで腕時計が止まってしまった。加島さんは「いやになっちゃう」と今日は津島までとか。朝食を終え7時前にレインウェアに身を包み宿を6時半に出立。昨日接待でもらった餅は一袋のみ持ち、残りは固くなる前にと宿に差し上げた。今日も柏峠越えからで、柳水大師の休憩場で休憩していると、名古屋さん、加島さんが来る。加島さんは気が変わったようで我々と同様今日は宇和島まで足を伸ばすことにしたらいい。清水大師のある柏坂(標高470m)を超える。雨の山道の下りは水の流れ道となり足元が滑りやすく歩きにくい。やっと峠を下りて鴨田の休憩場に着くと折からの雨はドシャブリになりしばらく4人で雨宿り。津島の街に入りやっと見つけた食堂で昼食。女房はうどんに昨日もらった餅を入れ力餅にしてご満悦。私が注文したカツ丼は肉は固くご飯は汁でビチョビチョで不味かった。加島さんも少し遅れて同じ食堂に入ってきた。食後、雨はどうやら上がったが、山側は霞んでいるので国道を選び、1,710mの松尾トンネルを通ることにし、黙々とトンネルを歩く。16時過ぎ宇和島市外に入る。

12.11.17 津島鴨田でドシャブリ

12.11.17 1.7kmの松尾トンネル

12.11.17 宇和島城

12.11.17 JR宇和島駅

12.11.17 宇和島・民宿みはら<後記>昨日の事もあり、今日からは昼頃宿にリコンファームの電話を入れることにした。宇和島の駅前で腕時計の電池を入れ替えついでに宿の場所を聞いたが要領を得ない。地図には近くにビジネスホテルが数軒あるはずだがどうやら廃業したようでそれらしい場所がなかなか見つからず歩く人に聞きながらようやく到着。今晩は高校生剣道部の9人が同宿だが遍路は我々だけ。さすが剣道部だけあって、礼儀正しさに感心。剣道部は6時の食事後風呂に入るというので、その前にたっぷりと湯が張られた風呂で疲れを癒す。食事は左程ではなかったが、二食付き6,000円でこんなものか。
総歩数「51,647歩(30.9km)」7時間32分

四国札所巡り第四回(4日目)

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第四十一番稲荷山龍光寺(いなりざんりゅうこうじ)

12.11.18 第四十一番龍光寺平成24年11月18日(日曜日) 天候 曇り
観自在寺より徒歩50.2km
 朝食は7時からと言われたが、お願いして6時45分から。しかしトイレタイムで結局7時25分出発。出掛けに挨拶したが女将さんは高校生の食事で忙しそうで出てこなかったが、暫く行くと後ろから女将さんが声が掛かり振り返ると手を振って別れを告げた。昨日の雨も上がり気持ちの良い朝。多少肌寒いが歩き始めるとすぐにもフリースを脱ぐ。遍路道はJR予土線に沿って県道57号を行く。朝を挨拶をした農家のおばさんが「一寸待って」とミカンを頂いた。務田駅から線路を離れ暫く行くとほぼ予定通り10時ごろ第四十一番龍光寺につく。龍光寺は弘法大師がこの地を訪れた時稲を背負った白髪の老人が現れ「仏法を守護し諸民に利益せん」と告げたので寺を創建したという。寺内には稲荷神社もあり、往時の神仏習合の面影を色濃く伝えている。寺の入り口にある店で長命水を名の付く名水を売っていた。加島さんは朝食を食べなかったのか、この店でうどんを食べていくという。

12.11.18 畑中を行く

12.11.18 本堂

12.11.18 大師堂

12.11.18 稲荷神社

第四十二番一カ山佛木寺(いっかざんぶつもくじ)

平成24年11月18日(日曜日) 天候 晴れ
龍光寺より徒歩2.6km
 次の佛木寺は近い。道沿いの畑は収穫のあとコスモスが植えられ一面コスモス畑である。佛木寺で納経をするとミカンのお接待。境内は紅葉が美しく赤く染まっていた。鐘楼堂はめずらしい茅葺で、境内の紅葉に映える。佛木寺の入り口にある休憩場で外人が二人休憩していた。一人はどうやら尼さんのようで袈裟姿である。毎回数人の外人を見かけるが、外人が遍路をしているとなんだか嬉しくなる。加島さんが一足先に出て、そのあとを追っていく。彼は今回は、明日伊予大洲から戻るという。次の第43番まであと10.6kmである。

12.11.18 三間町のコスモス畑

12.11.18 茅葺の鐘楼堂

12.11.18 本堂

12.11.18 大師堂

12.11.18 歯長地蔵佛木寺を出ると道は歯長峠(標高480m)越えとなる。一汗かいて歯長地蔵の休憩場で休んでいると、駐車場に止めてあった車から一人の女性が下りてきて「インスタントだけど珈琲はいかがですか」という。この旅で始めて飲む珈琲だし有難く頂戴する。そうはいっても失礼だからと車まで女房が取りに行ったところなにやら車で盛り上がっている。実は旦那さんの姿をみて、昨年秋に高知まできたとき、第二十八番大日寺で泊まった民宿遊庵のご夫婦であった。なんという偶然。その日、その時、その場所で、よくも再会できたものかと、この奇遇にお互いに驚きました。

第四十三番源光山明石寺(げんこうざんめいせきじ)

12.11.18 第四十二番 明石寺平成24年11月18日(日曜日) 天候 晴れ
佛木寺より徒歩10.6km
 ぼちぼち4時になる頃第四十二番明石寺に到着。先に来ていた例の外人さんがいたので下手な英語でどこから来たのか尋ねると、日本語でアメリカからだという。袈裟姿は長野の寺の尼さんで通し打ちの最中、もう一人は大分に住む友人で今日明日のみ随行とのこと。外人さんが四国遍路をするのは珍しくないが、文化の違いもあり、やはり驚きである。この二人も加島さんも今夜の宿はまつち屋とのことで、後ほどと言って別れた。我々は最後の遍路でゆっくり寺内を歩き見て納経をして2km先の宿に向かった。

12.11.18 まつちや旅館<後記>まつちや旅館も比較的人気のある旅館だが、行ってみて分かる。だいたい人気の旅館、民宿は女将さんがてきぱきしているしサービスも良い。外人2名、加島さん、ここだけで出会った松本さん、親の介護にきている女性の7名で夕食、女将さんの街の紹介と遍路同士の情報交換と賑やかに過ごした。翌日のお弁当のご接待は久百々以来か。弁当とともに5円のお接待もあったので、次のお寺でお賽銭にすることにした。
「総歩数45,791歩(27.4km)」6時間57分