33. 宮城・福島名残の桜
高遠辺りが4月10日頃の満開と思っていたので、宮城、福島は17日頃と予想していたが、自然は人の思惑など関知してくれない。例年は、というがこの例年ほど当にならないものはない。今年の宮城、福島は1週間も開花が早かった。船岡では急遽桜祭りを17日で終りにした。出発の17日の天候は悪くこれも当て外れ。まあ、そうは言っても名残の桜を拾い見しながらの、川越ー船岡ー三春ー喜多方ー会津若松ー川越を結ぶ列車旅であった。
散策日
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平成28年4月17日(日)-4月18日(月)
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所 感
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4月17日(日)自宅-船岡-三春-郡山 32,211歩(19.3km)
4月18日(月)郡山-喜多方-会津若松-自宅 22,524歩(13.5km)
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柴田の桜祭りは4月2日から4月24日まで。出発前日の情報では散り始めとのこと。そもそも満開が4月8日頃。これは期待できない。案の定船岡駅で下車した人は地元の人以外では私一人。おまけに埼玉を出るときはまだ降っていなかった空模様も雨が落ち始める。染井吉野が散った土手を歩くのは私と何人かすれ違った地元のウォーキングの人だけ。わびしい気持ちを奮い立たせ、かすかに残る花を探す。レンギョウが勢いよく咲いている気がして癪に触る。ついに桜祭りは17日で終了になったとか。まだ葉桜というにも早い。
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それでも船岡城址公園を登り、山本周五郎の「樅の木は残った」に関わる樅の木、本来なら桜を中を登るスロープカー、船岡観音と観光コースを行く。団体のバスツアー客もいたが、桜はツアーバスを使うのか一種の賭けですね。韮神堰は晴れていれば蔵王連峰をバックに最高のビューポイントだが。大河原の屋台も人はまばら。ここはまた出直しである。
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船岡から城址公園によって大河原まで約2時間の歩き。大河原駅前には食事処が少ない。蕎麦屋を見つけて、蕎麦と酒で昼食を摂る。親父さんに聞くと「今年は1週間も早く、良かったのは天気も良かったのは2,3日。これじゃ商売あがったり」とか。「気が向いたら来年また来ます」と言って予定通り大河原発の快速にのり福島へ。花見山公園も染井吉野はすでに散り、いくつか良く知る花木があった。バス停から約1時間で頂上まで往復し、福島からは予定の1本前の新幹線に乗った。ところがである。郡山に着くと磐越東線が強風のため電車が動いていない。ここでなんと2時間も足止めである。三春駅からのバスは17時10分発。平日だと15時半に終わってしまうバスも土日は遅くまであることでこの日程にしたので結果的に救われた。
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三春の滝桜に着いたのは17時半になっていた。まだ明かりが残る中、9分がた散った三春の滝桜をぐるりと一周した。満開の頃はさぞや見事であろうと思う。18時に滝桜を後にして、三春役場で途中下車、お城坂の枝垂れを見た。まだ多少残っていて、滝桜だけではなく三春全体を歩いてみるのもいいのだろうと思う。郡山のホテルには20時ごろになり、シャワーを浴びて、夕食に出る。郡山の駅はJRによる典型的な東西分離型。ホテルは東口でほとんど店もない。ホテルで紹介してもらった居酒屋で夕食を摂ったが、日曜だというのに随分繁盛している。さあ、あすは喜多方、会津だと思い、酒を飲む。
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喜多方へ着いたのが10時20分。ここでの予定時間は2時間だが、日中線記念道路を歩いて往復すると1時間半はかかる。その上喜多方ラーメンを食べようというのだからちょっとハードなスケジュールとなった。ゆっくりするなら3時間は欲しい。ここの枝垂れ桜はまだしっかりしていてぼちぼち散り始めるころ合いである。ほぼ3kmに続く枝垂れ桜並木であるが、アクセントがなさ過ぎる。途中SLがあるが盛り上がり不足。最悪なのは遠く雪を抱く飯豊連峰の前に電柱が並び邪魔なことこの上ない。枝垂れ桜は続くが、ビューポイントがない。この辺りが盛り上がりに欠ける所以ではなかろうか。だらだら3km歩くのは厳しい。先に良いところがと思いつつついに終点まで行ってしまった。さあ、ラーメンを食べる時間がなくなった。店を選んでいる暇はなく、駅前の桜井食堂に入り、蔵醤油ラーメンを注文。注文してから5分、食べて13分、なんとか予定の12時35分発会津若松行に乗り込む。
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磐越西線の路線では結構桜が残っていた。多少の期待をもって鶴ヶ城へ行ったが染井吉野は完全に散ったあとだった。ここは去年雪を見にきたが、今度は桜で時期を外した。それでも多少残った桜を楽しんだ。駅と城の間は循環バスを予定したが、つなぎが悪く往復ともタクシーを利用した。帰りの列車窓からは磐梯山は霞んで見えなかったので、行きに撮った写真で磐梯山に別れを告げる。郡山から大宮は1時間もかからずに着く。一人旅だからできる慌ただしい日程であったが、次回日程調整にもっと注意を払おうと思う。
<後記>随分欲張った日程のため、忙しかった。桜の時期は残念ながら外したが、残り桜で多少の気分は味わえた。一人で気楽に旅するのが性にあっている。