灯台アレコレ

日本の灯台の数:灯台には沿岸灯台と防波堤灯台があるが、その数は3,118基(令和4年3月31日現在)
灯台がない県:海のない内陸県(栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県、長野県、岐阜県、滋賀県、奈良県)には灯台は存在しない。海なし8県の語呂合わせは、グサっとやなぎしなる→グ(群馬)サ(埼玉)っと(栃木)や(山梨)な(長野)ぎ(岐阜)し(滋賀)な(奈良)る。
光達距離:灯台の光が到達する距離 日本一は高知県室戸岬灯台26海里(約49km)
塔高:地上から構造物の頂部までの高さ 日本一は島根県出雲日御碕灯台43.65m(ただし、江の島灯台60m、大阪灯台50mは含まない)
灯高:平均水面から灯火(レンズ中央部)までの高さ 日本一は兵庫県余部埼灯台284.1m
公開(参観)灯台:国内16基の灯台が「のぼれる灯台」として公開されており、寄付金(社団法人燈光会が運営しており利益組織ではないため)を収め展望台まで登ることができる。ただし、気候天候の悪いときは公開中止となる。また、灯台記念日(11月1日)等に灯台ごとに公開日を設定し、特別に一般公開する灯台もある。
世界の灯台100選:The IALA list of 100 lighthouses as historic and architectural monuments)は、国際航路標識協会 (IALA) が1998年(平成10年)に提唱した「世界各国の歴史的に特に重要な灯台100選」のことである。

日本国内の灯台で世界灯台100選に選ばれたのは、以下の5つである。
 犬吠埼灯台(千葉県銚子市)
 姫埼灯台(新潟県佐渡市) 
 神子元島灯台(静岡県下田市)
 美保関灯台(島根県松江市)
 出雲日御碕灯台(島根県出雲市)

日本の灯台50選第50回灯台記念日(11月1日)を記念して海上保安庁が募集し平成10年11月1日、全国の応募により投票によって選ばれた「あなたが選ぶ日本の灯台50選」
恋する灯台日本全国の灯台から、ロマンスの聖地にふさわしい灯台を「恋する灯台」として、灯台がある地域を「恋する灯台のまち」として認定し、地域の観光資源としての灯台の価値を見直す。
日本最端の灯台
 最北端の灯台:弁天島(北海道稚内市 北緯45度31分35秒 東経141度55分9秒現在の日本の施政下での最北端である。宗谷岬沖の岩礁で、通常の交通手段で訪れることが出来ない。なお、日本が領有権を主張している範囲の最北端は、択捉島・カモイワッカ岬(北海道蘂取郡蘂取村 北緯45度33分28秒 東経148度45分14秒1946年(昭和21年)2月2日からロシア(当時はソビエト連邦)が実効支配している。
 最南端の灯台:沖ノ鳥島・北小島(東京都小笠原村 北緯20度25分30.6585秒 東経136度4分11.1766秒数十 cmの露岩2つからなる島である。浸食保護のため日本政府の管理下に置かれており、民間人が上陸することは困難である。
 最東端の灯台:南鳥島・坂本崎(東京都小笠原村 北緯24度16分59秒 東経153度59分12秒島に施設を有する海上自衛隊と気象庁の職員のみが上陸可能。
 最西端の灯台:トゥイシ(沖縄県八重山郡与那国町 北緯24度27分5秒 東経122度55分57秒[2])与那国島の沖合にある岩。33 26.3 N 135 45.3 E
本州最端の灯台
 最北端の灯台:大間埼灯台。41 33.3 N 140 54.7 E
 最南端の灯台:潮岬灯台。33 26.3 N 135 45.3 E
 最東端の灯台:トドが埼灯台。39 32.8 N 142 04.3 E
 最西端:   毘沙ノ鼻。34 6.38 N 130 51.37 E (灯台モニュメント有)
灯台の記念日わが国初の洋式灯台である「観音埼(かんのんさき)灯台」(神奈川県横須賀市)の起工日である1868年(明治元年)11月1日にちなんで、11月1日を「灯台記念日」と定めている。
灯台の大小分類:灯台の大小は使用する灯台レンズの等級による。
 大型灯台 第1等・第2等・第3等レンズ
      または、90 cm・120 cm 回転灯器を使用しているもの
 中型灯台 第4等・第5等閃光レンズ
      または、60 cm・40 cm・30 cm 回転灯器、キセノン灯器を
      使用しているもの
 小型灯台 第5等不動・第6等不動・閃光レンズ
      または、37.5 cm 以下の無等不動レンズを使用しているもの
第1等灯台:第1等レンズ(レンズ直径 259 cm、焦点距離 92 cm)を使用した灯台で、日本では、現在5ヶ所しかない。焦点距離920mm、内径1,840mm、レンズの高さ2,590mm。犬吠埼灯台、経が岬灯台、出雲日御碕灯台角島灯台室戸岬灯台
江戸条約8灯台:1866(慶応2)年にアメリカ、イギリス、フランス、オランダと結んだ江戸条約によって設置を約束した8ヶ所(野島埼灯台観音埼灯台樫野埼灯台神子元島灯台剱埼灯台、伊王島灯台、佐多岬灯台、潮岬灯台)の灯台。「改税約書」第11条=「日本政府ハ外国交易ノタメ開キタル各港最寄船ノ出入安全ノタメ灯明台、浮木、瀬印木ヲ備フベシ」。江戸湾(東京湾)に入る船にとっての重要な指標となる場所で、沖合の海難事故が多かったため開国とともに設置が急がれた灯台だった。
大阪条約5灯台:大坂約定(大坂条約)で、幕府が設置を約束して、建設された灯台は、部埼灯台(北九州市門司区)、六連島灯台(むつれしまとうだい/山口県下関市)、江埼灯台(兵庫県淡路市)、和田岬灯台(神戸市/須磨海浜公園に移設保存)、友ヶ島灯台(和歌山市)の5ヶ所。
近代産業遺産:灯台で経済産業省の近代産業遺産に認定されるのは、犬吠埼灯台観音埼灯台清水灯台、経ヶ岬灯台、友ヶ島灯台出雲日御碕灯台角島灯台室戸岬灯台の9灯台
保存灯台:明治時代に建設された現役の灯台の中で、特に歴史的・文化財的価値が高いものを海上保安庁が選んで、保存処置しているもの。今なお現役で活躍しているものは67基あるが、これらの灯台の文化資産的価値を検討し、価値の高い順にAランク(23基)、Bランク(10基)、Cランク(16基)、Dランク(18基)と4段階に区分した。Aランクに指定された灯台について、景観を損ねない改修や保存方法をはかっている。これらの灯台を、一般に「保存灯台」と呼ぶ。なお、初代酒田灯台、2代目和田岬灯台や初代安乗埼灯台の様に老朽化が懸念され、元の場所に設置が困難な灯台の場合、文化施設等に移設され保存されている灯台もある。
 Aランクの保存灯台(23基):尻屋埼灯台、金華山灯台、犬吠埼灯台姫埼灯台禄剛埼灯台神子元島灯台清水灯台御前崎灯台
  菅島灯台、経ヶ岬灯台、潮岬灯台友ヶ島灯台江崎灯台美保関灯台出雲日御碕灯台角島灯台男木島灯台鍋島灯台、釣島灯台、
  室戸岬灯台、部埼灯台、水ノ子島灯台、鞍埼灯台